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井之頭病院 看護部
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令和2年度 東京都精神科医療地域連携事業(北多摩南部保健医療圏域)

令和3年3月3日(水)、「コロナ禍における、精神科医療地域連携の実際」をテーマに、オンラインによる地域連携会議を開催しました。会議の趣旨がうまく伝わるよう、三鷹市西部地域包括支援センターの服部将志さんにコーディネーターをお願いし、
あわせてM.Crew訪問看護ステーションの安江大輝さんに、三鷹市精神障がい者等在宅生活支援事業についてご紹介いただき、昨年度までと同様、市ごとに分かれたグループディスカッションを実施することができました。
一部、機器操作の不手際もありましたが、実りある会議となりました。参加された委員の皆様、お疲れ様でした。


1.所属機関別満足度


◆アンケート集計結果
アンケートにご協力いただいた皆様、ありがとうございました。
たくさんのご意見もいただきましたので、今後の事業に活かしていきたいと思います。
回収 37人(回収率 72.5%)


およそ9割の方が、概ね満足と回答されました。


精神科以外の医療機関 精神科の医療機関 行政 地域包括支援センター 地域活動支援センター その他
満足 2 5 6 5 2 2 22
やや満足 1 0 7 1 2 2 11
どちらともいえない 0 1 2 0 1 0 4
やや不満 0 0 0 0 0 0 0
不満足 0 0 0 0 0 0 0
3 6 15 6 5 2 37

2. 会議の感想・意見


・コロナ禍で、このような繋がりを持て、貴重な体験ができた。
・リモートではありましたが、久しぶり皆さんのお顔が見れてうれしかった。
・今回のテーマは本当に多いケースなので、グループワークで知らなかった情報もあり、よかった。
・webでも意見交換を行うことができ、有意義な会議だった。所属する市からの参加者は高齢者担当が多く、障害福祉分野の支援者がもっと参加できると良いと思った。
・コロナ禍で、特に他職種の方々と意見交換する機会が少ないので、大変有意義だった。
・やれない理由を探すのではなく、実現するための話し合いが関係機関で進むとよい。
・議論を深めるため、もう少しグループワークの時間を取ってもらいたかった。
・Zoom会議になれていなかったが、よい意見交換ができた。
・話をする時間が短く、課題を共有するまでに至ったのか…というところはあるが、広い会場と違い、皆さんの声が聴けてよかった。
・Zoomだとすぐに質問等は難しい。
・全体の時に誰が話しているのかわからないので拡大してほしい。
・Zoomでのグループワークは初めてだったが、人数も時間もちょうどよかった。
・Zoom会議でもグループワークができてよかった。グループの司会者が全体を見て、意見を引き出してくれたので助かった。
・この会議が年に何回か行われていることで、今の地域の課題を確認する機会となっており、とても有意義なものと感じている。あとは、この会議を受けて地域で何を始めるか、ということだと思う。例えば、この会議での議論をきっかけとして、今から1年後にどのような展開が地域であったかを報告し合う、というようなことがあれば良いのではないか。
・web会議が初めてで慣れておらず、会議に集中できなかった。
・Zoomだと活発な議論がしづらいと感じた。
・ディスカッションがとても面白かった。現場ではこういうことが大事だと実感した。
・地域の関係機関の方々の困り事を知ることができたことがよかった。
・話題提供で、三鷹市の様子が聞けて参考になった。
・オンラインでもクループワークができるいう、よい経験だった。
・Zoomでもスムーズにグループで話ができてよかった。
・もっと話がしたかった。
・引きこもりの人にも、社会との繋がりの回復を求めている人がいることに気が付いた。 ・大変勉強になりました。


3.精神疾患の日常診療における連携について感じていること


・自分だけでなんとかしようと前のめりにならず、多職種連携で患者さんを支援していくことが大切と感じている。
・コロナ禍において、ケア会議・事例検討会をもつことの難しさが連携にも影響している。セキュリティーの面からオンラインでこれを代替えするのも難しい状況がある。
・医療機関としては、地域の様子(全体像)が捉えにくいこともあり、地域の支援者からの意見はかかわるうえで大変助かっている。双方向性を大切にしながらこれからも取り組んでいきたい。
・過去に他害をしたケースの退院判断、その後のフォロー方針などについて、納得しきれないことがあります。8050問題の高齢部門としては、「80」ケースの心配が尽きず、過剰に反応してしまうのかもしれません。
・病院の医師やデイ担当者ともっと地域での様子等の情報共有ができるとよい。そしていざという時に、スムーズに入院につなげられるとよいと思う。
・現在、診療に繋がっていたり、繋がろうとしている方の対応にはある程度確立されている印象がある。一方で本人や家族が何らの理由で診療に前向きでない場合の対策に苦慮している(制度の狭間)。
また、各関係機関も手いっぱいで、対応の必要性はあるが担い手がいないという問題に直面する。三鷹市のように予算化・事業化まで行くことがこれからの第一歩だと感じた。個別の問題として捉えず、地域づくりの視点でチーム支援を考えていきたい。
・往診の価値として、現在の診療報酬は低いと思う。
・現在の支援体制を活かしつつ、本日のようなケースをはじめ、地域で困った場合の協力体制を考えていけるとよいと思った。
・コロナで患者が減ってるためか、目立ったことがなかったが、隠れている人をどう見つけるかが難しい。
・診療場面ではないが、8050問題等で困難な家族が発見されると、障害福祉課、高齢者支援課、包括、保健所でどこが主体になるかで折り合いがつかず、最終的に保健所となるケーが多い気がする。
・医療に繋げる前の連携の難しさを日々感じていたが、このような事業を通して未受診・未治療の方にも必要な支援の手が届くようになるとよいと思う。精神科治療は本人に自覚が薄い場合が多く、個別の対応を考える必要がある。
・希望しない方を医療に繋ぐのは、それまでの関係者の連携や段取りが重要だと感じている。
・どこの誰に相談すればよいか、いつも迷う。本日のように様々な機関の方と顔見知りになれる機会があるのはありがたい。
・つなぎ方が難しいと感じている。
・地域での連携の重要性を今回の研修でも確認できた。
・他の関係機関の機能やできることやできないことの理解が不十分で、つなぎがうまくできないことや支援が滞ってしまうことがある。
・通常、高齢者を支援していることが多いので、家族(子供)が精神疾患者の場合、誰がどのように医療に繋げるのかという話になる。そのような中、その隙間を埋める三鷹市の事業は先進的に感じてとても参考になった。
・所属する市は市内に一か所しか精神科のクリニックがなく、医療の資源が乏しい状況です。行政や関連機関との連携はコンパクトな強みを活かしてよく取れているとは思いますが、
クリニックの先生や精神の訪問看護師等との連携がもっと取れる環境だと良いと思う。
・未受診者を受診につなげる困難性を感じる。
・65歳以下の精神疾患を有すると思われる介護者への受診について、高齢者福祉部門としては難しさを感じている。
・精神科に入院して、治療や薬の調整をしてもらいたいときに「難しい」と感じることがある。
・医療関係者の顔の見えるネットワークが重要。
・医療に繋げるのは大変だと感じる。繋がればよい先生がたくさんいるのに…。
・コロナ禍でもできる連携を考えねばならないと日々思っている。
・訪問診療と連携がしたい。
・8050のケースは実際にかなり数が多いと感じている。一つの機関では対応が難しく、そのためにも他機関の連携が必要。
・未治療の方の病院紹介の仕方に迷う。
・日常的に相談しやすい環境を作ることが大切と思う。
・コロナ禍以降、なかなか地域から病院に訪問することが難しく、地域移行支援なども実質止まっているということも少なくありません。ご本人たちへの支援も、地域支援者と病院との距離も遠くなってしまった感じがあり、もどかしさがある。

4.今後の企画についての意見


・今回の企画はとてもしっかりしており、内容も充実していたので次回も同じオンライン形式がよい。
・グループワークの時間を長めにとってもらいたい。各帰属先の抱える課題について、より深く知ることができるように思う。
・コロナの産物ではあるが、小規模多職種短時間でのWeb会議で早い連携と対処が可能になり得るか、検討の余地はあると思う。
・コロナ禍でいろいろな制限や変化が求められてきているが、その中で逆に強みに考えられることがないか、多様性に対応できるように地域で考える場になっていけるとよいと思った。
・よい企画ですが、当市においては一般診療内科・かかりつけ医の精神疾患への関わりがあまり見えない。是非、ドクターの意見もたくさん聞いてみたい。
・他のグループの話も聞きたかった。
・治療が必要な方が、通院もしない、薬も飲まないという場合の対応について、よい取り組みがあれば紹介してもらいたい。
・Zoomの活用はよかった。感染予防だけでなく移動時間の負担軽減にもなり、今後もオンラインでの研修も良いと思った。
・未受診者をどのように繋げられたか、多くの成功例を聞きたい。
・アウトリーチ事業のネットワーク強化。
・チームの連携を深めるツールの活用。
・今後も開催してもらいたい。
・触法精神障がい者の地域アウトリーチシステムについて。
・web会議でもたくさんの情報交換ができた。参加のしやすさもあり、今後も活用してほしい。
・圏域の様々な実践を知る、ということはありがたい。議論を深めていくのは各々の地域に戻ってからの宿題ということも改めて思った。