アルコールによって引き起こされる様々な問題
〈本人の身体〉への影響
● 臓器疾患 | ● 生活習慣病 | ● 癌 | ● 外傷 |
〈本人のこころ〉への影響
● アルコール依存症 | ● うつ病 | ● 自殺 | ● 不眠 |
● 認知症 |
〈家族〉への影響
● 夫婦間の暴力 | ● 子供への虐待 | ● 離婚 | ● 家庭崩壊 |
〈本人の身体地域社会〉への影響影響
● 失業 | ● 貧困 | ● 飲酒運転等の事故 | ● 犯罪 |
日本では平成26年6月アルコール健康障害対策基本法が施行され、アルコール依存症の方の早期受診及び、回復への支援は喫緊の課題となっています
アルコール依存症とは
アルコールは、依存性をもつ薬物です。習慣的に使用していれば、誰でもアルコール依存症になるリスクがあります。
飲酒への抑制がきかなくなり、意志や性格とは関わりなく、飲んではいけない状況で飲んでしまったり、いったん飲み始めると酔いつぶれるまで飲んでしまうことがあります。アルコールが抜けると、イライラや神経過敏、不眠、頭痛・吐き気、下痢、手の震え、発汗、頻脈・動悸などの離脱症状が出てくるので、それを抑えるために、また飲んでしまうといったことが起こります。
やっかいなのは、本人が自分の飲酒問題にうすうす気づいていても、否認し、助けを求めないというこの病気の特徴です。もし、飲みすぎによる病気や問題が繰り返されているとしたら、背景にアルコール依存症が隠れていると考えられます。アルコール依存症は、専門治療と援助、自助グループへの参加によって、回復と社会復帰が可能な病気です。
近年、女性と高齢者の依存症も増加傾向にあります。
依存症への誤解と偏見を正し、介入・治療の方法を広め、家族の相談・援助の受け皿を増やし、回復のための社会資源の充実を図る必要があります。
こんな症状はありませんか
● アルコールを摂取したいという強烈な欲求がある。
● 酒を止めようと思っても、なかなか止められない。
● 酒を止めると手の震えや発汗など、離脱症状が出現する
● 以前と同じ量を飲んでも以前のように酔えない。
● 1日の大部分を酒のために費やしてしまう。
● 精神的身体的問題が悪化しているにもかかわらず、断酒しない。
上記の6項目のうち、3項目を満たすようならアルコール専門外来の受診をお勧めします。

・ 飲酒のコントロールができなくなる病気です。

・ 性格の問題や意志が弱いからなるわけではありません。

・ 職業や性別、年代に関わらず、誰でもなる可能性があります。

・ 日本で100万人以上のアルコール依存症の方がいると推計されています。