院長挨拶
当院は昭和2年に設立され、その後昭和26年に公益法人となり、以来一貫して地域の皆様に貢献することを目的として医療活動を行ってまいりました。
その内容は、 一般的な精神疾患や認知症の急性期治療、準急性期から慢性期の方々が地域へお戻りするための支援、アルコール依存症専門治療、精神科リハビリテーション(デイケア、作業療法)等、幅広いものとなっています。
当院の特徴の一つとして、アルコール症センターを有していることがあげられ、アルコール依存症の専門病棟、専門外来、アルコールデイケアを備えています。近年、アルコール依存症は女性や若年者にも広がりを見せており、早期発見・早期治療・再発防止にも力を入れています。
当院は、お一人の患者様に多職種の職員が関わるだけでなく、院外の様々な機関と連携をとり、多くの地域支援者にも関わっていただくことを心掛けています。退院後に安定した生活を続けられるよう、入院中に必要なサポート体制をしっかり整えてから地域に戻っていただく。それが当院の得意とするところです。
病院の歴史や伝統に驕ることなく、「誠心、誠意、誠実をこめた奉仕」を基本方針として、地域の皆様に安心してご利用いただけますよう尽力いたします。
今後とも変わらぬご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
院長 : 木下 文彦
理念
井之頭病院職員は「患者様の権利尊重」を理念とし、基本方針に基づいたサービスを提供いたします。
基本方針
- 人権を尊重した医療の提供
- 誠心、誠意、誠実をこめた奉仕
- 社会復帰促進とノーマライゼーションへの援助
井之頭病院の患者権利章典
患者様は、人間としての尊厳を有しながらより良い医療を受ける権利を持っています。また、医療は、患者様と医療提供者とが互いの信頼に基づき、協働して作り上げていくものであり、患者様に主体的に参加して頂くことが必要です。 患者様の心の健康を守ることを使命とする井之頭病院は、このような考え方に基づき、ここに「患者権利章典」を制定します。
井之頭病院は、この「患者権利章典」を守り、患者様の医療に対する主体的な参加を支援していきます。
- だれでも、どのような病気にかかった場合でも、良質な医療を受ける権利があります。
- だれでもが、一人の人間として、その人格、価値観などを尊重され、医療提供者との相互関係のもとで医療を受ける権利があります。
- 病気、検査、治療、見通しなどについて、理解しやすい言葉や方法で、納得できるまで十分な説明と情報を受け取る権利があります。
- 当院では精神保健福祉法に基づいた医療を提供します。そのなかで十分な説明と情報提供を受けた上で、治療方法などを自らの意思で選択する権利があります。
- 診察情報を受ける権利があります。
- 診察過程で得られた個人情報の秘密が守られ、病院内での私的な生活を可能な限り他人にさらされず、乱されない権利があります。
- 研究途上にある医療に関し、目的や危険性などについて十分な情報提供を受けた上で、その医療を受けるかどうかを決める権利と、なんらの不利益を受けることなくいつでもその医療を拒否する権利があります。
- 良質な医療を実現するためには、医師をはじめとする医療提供者に対し、患者様自身の健康に関する情報をできるだけ正確に提供する責務があります。
- 納得できる医療を受けるために、医療機関に関する説明を受けてもよく理解できなかったことについて、十分理解できるまで質問する責務があります。
- すべての患者様が適切な医療を受けられるようにするために、患者様には、他の患者様の治療、健康や病院職員による医療提供に支障を与えないよう配慮する責務があります。
平成15年9月1日作成
井之頭病院倫理規定
- 井之頭病院職員は、対象となる人々の基本的人権を尊重し、個人の尊厳と権利を擁護する。
- 井之頭病院職員は、対象となる人々が説明と同意に基づき、治療へ参画できるよう努める。
- 井之頭病院職員は、治療過程において隔離等の行動制限が必要な場合に、それを最小限にとどめるよう努める。
- 井之頭病院職員は、職務上知り得た秘密を守り、プライバシーを保護する。情報提供者と共有する場合、適切な判断のもとで対応するよう努める。
- 井之頭病院職員は、専門職業人としての質の高い医療を提供するために継続して学習に努める。
- 井之頭病院職員は、より有効な医療実践を探求するため研究に努める。
- 井之頭病院職員は、家族や他の専門職との連携を図り、対象となる人々がその人らしく生活できるよう努める。
- 井之頭病院職員は、専門的知識と技術をもって、社会の信頼と期待に応えられるよう努める。
- 井之頭病院職員は、地域社会のノーマライゼーションの観点から、精神保健福祉の普及に努める。
平成15年9月1日作成